もるげん3分前

もるげんれえてとそのサークル「Horizont」のスペース。宣伝の他に呼んだ本や映画の感想、最近のこととかを書いていきます。pixiv→http://www.pixiv.net/member.php?id=270447、ツイッター→https://twitter.com/morghenrate

やっぱりおねえさんはいいよね ~「ぼくと海彼女」感想~

前回のブログに続き、読書の秋シリーズ、パート2。
今回も漫画の感想を紹介していきます。
タイトルは「ぼくと海彼女
この漫画を一言で言うなら
おねショタはいいぞ
です。
それも、思春期モラトリアム中学男子からしか得られない、特別な栄養素を含有しております。
加えて、属性もりもりヒロインから供給される、まともな恋愛から得られない栄養素も補給できます。
そんな希少価値高めの漫画の感想を書いていきます。

あらすじ

主人公の三夏猫(みかね)は幼いころに父親と別れ母親と生活を始める。
けれど、どこにも居場所を感じられず、再び父親の住む田舎の逆吹島へ戻る。
同級生のゆっこたちと過ごしていた彼だが、それでも「ここじゃない」という感に襲われている。
その中で、彼は不思議な女性と出会う。
海の岩場で血を流して座り込む美しい女性。
その胸は豊満であった
女性を抱えて自宅にもどる少年だが、女性はどんどん体調を悪くする。
だが、傷はすでに治っており、ただ事ではないことを察する。
「この事誰かに言う?」
そう聞かれた三夏猫は言わないと答える。
だが、なお体調を崩す女性は水を求める。
その水を胸にかける。
胸は実際豊満であった
だが水は足りない。
風呂桶に水を満たし、女性を沈めると、
そこにいたのは、美しいウミウシのような、”おねえさん”だった。

少年とおねえさんの甘酸っぱさ

1話のあらすじを書いていきましたが、基本的にはこの通り
おねショタ
アンド
異種族もの
の豪華二本立てになっております。
田舎の小さな島で繰り広げられる、そういうドラマになっております。
基本的には大きく外すことないマンガです。
しかし、ヒロインのお姉さんや幼馴染ヒロインのゆっこ、三夏猫の描写のうまさが光ります。
色っぽさと酸っぱさを、いい塩梅で混ぜあった漫画なのです。
個人的にはゆっこの幼馴染ヒロイン感(婉曲表現)がとても素晴らしいです。

とにかく7話を読め

こう書くと、可もなく不可もなくといった印象を受けられるかもしれません。
実際に、基礎がしっかりした、いいマンガなのです。
ですが。
とりあえず、7話まで読んでほしい。
今は無料期間じゃないから難しいけど、とにかく7話まで読んでほしい。
何なら単行本で読んでほしい。
この漫画のすばらしさ、物語としてではなく漫画としての良さはそこにあるのです。
とにかく、7話を読めばこの漫画の虜になること間違いないのです。
 
 
単なるモラトリアム初恋ではない。
誰かを好きになるという深淵を、この漫画は描き出そうとしているかもしれない。
 

横道ですけど

先日上げた、「なんにもない、なんでもない」の感想と似通るところもありますね。
具体的には主人公の「分からないけどここじゃない」感。
思春期特有の、アイデンティティと向き合うときの虚無感、とでも言いましょうか。
ただ、それぞれがそれぞれのやり方で向き合っているのが面白いところ。
この「ここじゃない、なにもない」から抜け出すのが一つ、大人になるということなのかもしれません。
 
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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